米国日系レストラン協会の設立は1999年8月24日にカリフォルニア州公認非営利団体として認可され“南加日系レストラン協会”の名でスタートいたしました。

設立の背景には1997年、ロサンゼルス近郊の飲食店を中心に移民局、労働局、アルコール管理局、衛生局の手入れが頻繁に行われるようになり、当時、こういった問題に頭を抱えていたリトル東京を中心としたレストラン経営者のもとへ、サポートとして立ち上がられた団体や企業様がありました。LTBA (リトル東京ビジネスアソシエーション)、日系の問屋各社、日系ホテル(都ホテル、ニューオータニホテル)、日系メーカー企業(七味会)がございました。

また、このまとめ役として初代会長の今泉輝雄氏と協会発足実行委員長の工藤浩高氏には多大なご努力を賜りました。

協会発足後は、会員の技術向上、経営管理、食品衛生管理の会員指導の為にカリフォルニアレストラン協会の特別会員、衛生局との直接会議、協会専属の弁護士、会計士、医療機関を設け会員の諸問題に対応しております。

また、日本国総領事館や日系諸団体(南加日系商工会議所、南加県人会協議会、南加日系企業協会、日本貿易振興機構、日米文化会館、二世ウィークファンデーション、南加ねぶた囃子保存会)とも親密な関わり持ち協会対しご支援をいただいております。

2006年から協会の会長を勤められました波多野功氏は日本料理研究会の師範としてロサンゼルス支部開設に寄与し、会員の日本食技術の向上に努力されました。2012年にはアメリカ本土では始めての包丁式を協会が執り行いまして、日本食を通した日本文化の紹介の一環といたしました。

毎年行われる日本食祭りには近年約1200人以上のアメリカ人たちが集まりマグロ解体ショーを見ながら寿司、ラーメン、そば、天ぷらをほうばり、日本酒や日本のビールを何の抵抗も無く楽しんでいただくようになりました。この光景は18年前には考えられなかったものとなっております。

現在、アメリカ本土にあるとされる25,000件の日本食レストランが更に増えていくことを考え日本食の発展を通して日本文化の紹介しながら、会員の指導を時代に合わせて行っていくのが協会に課せられた使命としております。